相田みつをさんの言葉「あんなにしてやったのに 『のに』がつくとぐちが出る」にはギクッとさせられます。良かれと思ってした行動が、結果的に相手には伝わらずお互いの気持ちがチグハグしてしまうことってありますよね。心理学については分かりませんが、それでも相手を気にしすぎて行動に起こせない人も多いのではないでしょうか。今回からのシリーズは地元で開催していた野外イベントについての振り返りを全5回にわたり連載していきます。当時の思いや描いた未来とは程遠い現実を突きつけられましたが、これから野外イベントを運営していきたい人には参考になると思います。20代前半だった若者数名が町民に対して迷惑をかけていった話です。是非とも最後までお楽しみください。これから野外イベントをやってみたいだとか、何かで地元を盛り上げたい気持ちをもっている人は読んで損はないと思います。
目次
自分たちが楽しければ

最初の一歩はただのダンスイベントから。例えば進学した後に20代前半で県外から地元内子町五十崎の田舎に帰ってきたら「あぁ田舎って刺激がないなぁ」って思う人って多いのではないでしょうか。それが理由でまた県外に出ていって、そのまま地元には戻らないなんて話は僕の周りでもよく聞いてました。帰ってきたら友達もみんな自立してるし、昔つるんでいた友達との空白期間は価値観や心境を良い意味で大きく変化させてしまっていました。大丈夫。そんな人、地方にはゴロゴロしてます。笑 たまたま運が良かったのは趣味でブレイクダンスをやっていたこと。地元に帰っても一緒に練習や大会に出場する仲間がいたことが当時の僕を引き留めました。実際にはまた県外に飛び出したけど、まぁ戻ってきたので良いことにしてほしいです。笑 当時は「このダンスで田舎を盛り上げよう」ってことで、地元内子町五十崎にある公共施設でめちゃくちゃ良い野外ステージがあったからそこでダンスイベントを開催することになりました。田舎を盛り上げる=中学生や小学生に刺激を与えてダンスに目覚めてダンス文化が続いて欲しいって思いが強かった話を中心に…
自己満足からの脱却したくてへ

初めて開催したダンスバトルで勘違いしてしまったのは、社交辞令で「楽しかったからまた開催して」という悪魔のささやきだった。それから毎年のように開催することになる。いや、結局やろうって言ったのは僕だったと思う。でも開催すればするほど出費はかさむ。田舎を盛り上げたいという目的もフワフワしていたので少し後ろ向きにもなった。そこで考えたのは、コンテンツを増やしてみよう!という答え。中学生バンドや小学生でも音楽フェスなら興味を持って遊びに来てくれるのではないかと音楽コンテンツとグラフィティコンテンツ、それからコスプレコンテンツを増やしてみた。キッチンカーも早い段階で声をかけていた。折込チラシもして、ケーブルテレビにも声をかけた。メンバーもダンサーだけでなくバンドマンやアーティストなど実行委員会形式にして会議室も借りながら打ち合わせを重ねてイベント規模を大きくして見た。自分たちだけがやってもダメだと後継者育成も挑戦した。それでも地元の中学生や小学生はイベントすら見に来てくれなかった話を中心に…
揺れる思いと決断

このイベントは気づいたら毎年の恒例になっていた。相変わらずマネタイズが下手くそなので出費がかさみ、知り合いの企業をまわって寄付を集めて開催しました。あとは単純に出場者を増やすことで来場者を稼いでいた。イベントを始めたころと僕たちの思いが変わってきたのは、自分たちも年齢を重ねてきたからだと思う。笑 ブレイクダンスを通じて仲間もできたし、大会での嬉しい思いや悔しい思いなど良い経験もさせてもらったからこそ本当に感謝している。だからこそ田舎の中学生や小学生にもダンスの存在を知ってもらって、田舎を盛り上げたいって気持ちは最後まであった。でもやっぱり最後まで地元の中学生や小学生で溢れかえるイベントにできなかったことは本当に僕の力不足でした。たくさん協力してくれた施設関係者やスポンサーの方々、手伝ってくれる先輩方、何より参加者のみなさま、来場者。10年の節目を迎える機に、イベント開催を辞めることを決断しました的なことを中心に…
10年間で得たこと

地元の仲間や協力してくれる方との時間(毎年数か月の準備期間とイベント当日)をかけ、次から次へと出ていく出費で学べたことは、イベントごとの収支決算、スポンサー企業集め、グッズ制作と販売、コンテンツ作り、広報、企画運営、協力者との連携、地元への理解と経験できた。20代前半から全く儲からないイベント制作会社みたいな経験は「稼ぐことの大切さ」「イベント主催者の苦労」「継続するための労力」を学ぶ事ができました。田舎を盛り上げたい思いで始めたけども、終わってみるとあっけなく、主催側である僕たちが改めて地元の事を好きになることができました。きっと同じような思いで都会から帰る田舎者の皆さまにエールを送りたい。