まちづくり

大洲市の観光/歴史/ダム/川まちづくり構想のことをオンライン勉強会で学びました。その2

強い自治体になるために地元の山、森、海、川などの自然環境などでマネタイズできると理想ですよね。その理想をまた、観光業に携わる民間企業も、地域の良さを改めて発見しながらどうやって人の流れを作るのか頭を悩まされていると思います。例えば過去の失敗と言えば多額の予算が地方にあてられても結局は都市部のコンサルに抜かれて一切地元にはお金は残らなかったことでしょうか。自治体や民間企業は何をやってたんだい!と地元民から叩かれて後悔している事例もよく見させていただきました。笑 過去は過去。これからはそうならないためには、地域の人々がそれぞれの力を持って良さを発揮し、観光業という名の業として人の移動をさせていく仕組みを一緒に考えていきましょう!これから地域の勉強会を主催される方も参考にしてみてはいかがでしょうか。

この記事は全5回になる記事の2本目です。まだ1本目を読まれていない方はそちらからお読みください。観光について学んだ会ですのでお楽しみに。wikioediaによると観光(かんこう)とは、一般には、楽しみを目的とする旅行のことを指すそうです。さらにここから分岐させて、英語では観光する側(en:sightseeing)と、観光させる側(en:tourism)で言葉が(概念も)分けているようです。 これには、後述される宗教行為の対象者(大衆:観光客)と行為者(仕掛け人:観光業者)の立場が現れているとも見られる。この英語での分け方は僕も知りませんでしたので調べるうえで勉強になりました。

大洲市の観光専門家による勉強会


講師である一般社団法人キタマネジメントの新田伝弥さんからは、肱川を活用した修学旅行事業、カヌーやSUP事業、鵜飼い事業、城下町散策事業らのなかでも鵜飼いについてそしてカヌーやSUP構想について話していただきましたので共有させていただきます。

まずは地域を理解する

観光業を学ぶ前にまずしておかなければならないことは、その地域の地形や風土、他の場所との違いを改めて理解しておかなければなりません。そのためにまずは肱川の河川に関する長さや勾配、できた背景などを新田さんは教えてくれました。例えば肱川でいうと全長は103kmです。しかしその入り口と出口を例えば点として線でつなぐと18kmしか距離はありません。それほど勾配もなくゆるやかで、かつ地面の隆起によってできた川だということは、流れはそこまで速くはありません。ということはラフティングには向きませんがレジャーカヌーなどのスポーツや、SUPには向いているということが分かりますよね。さらに大雨の際には肥沃な土が流れ下流では農業が盛んにできることも農業をやるうえでのPRポイントにつながります。このような地域ごとによる山、森、海、川などを利用した観光レジャー事業を立ち上げるには非常に重要なポイントだと思います。観光を盛り上げたいと思っている方は是非とも参考にして見てください。

県内で戦えるコンテンツ/全国で戦えるコンテンツを理解する

人の移動をどこからさせるのか。誰に喜んでもらって経済を回していくのか。新田さんにこれから伸ばしていきたい観光業は何ですか?と質問をしました。「鵜飼い事業」を伸ばしていきたいです。と回答をしていただきました。僕もそれには賛同をしました。それには理由もあり、まずは経済構造が分かりやすいという点が上げられると思います。尚、大洲市の鵜飼いは長良川鵜飼(岐阜県岐阜市)、三隈川鵜飼い(大分県日田市)と並ぶ日本三大鵜飼の一つに数えられます。例えば鵜飼い船に顧客が乗船すると、調整役の旅行会社だけでなく、船頭さん、鵜匠さん、船の管理会社、料理屋さん、お酒屋さんなどと多くの企業にお金が回ります。この関連会社が多ければ多いほど地域には受け入れられるそして応援してもらえる観光業だと僕は考えます。また、県内だけでなく肱川の鵜飼いは全国で戦える鵜飼いだということもひとつポイントになると考えます。多くの鵜飼いでは1シーズンに100匹の鮎を捕獲するほどの規模ですが、肱川の鵜飼いは一晩で100匹捕獲の規模で行われています。また、パフォーマンスというのか鵜が鮎を捕る場面を「合わせ」という真横に船をつけて見ることができるコンテンツになっているので、もちろん技術は必要ですが、全国の鵜飼いに参加している県外の方からももっと肘川での鵜飼いは評価も高く、とくに合わせについてはPRするポイントだとアドバイスをいただいているようです。より多くの方に喜んでいただけるポイントだと教えてくれました。これこそ全国でも戦えるコンテンツ=他でやっている事との明確な差別化ができているか。ということを教えていただきました。

【写真出典:大洲市観光協会http://www.oozukankou.jp/ukai-top.html

持続可能な仕組みを構築していく

  
新田さんが考える伸ばしていきたい「鵜飼い事業」ですが、課題もあるようです。それは後継者の育成について。もはやどの業界でも悩みは共通していますね。さて、先ほどの全国で戦えるコンテンツ、例えば合わせの鵜飼いを維持するためにはやはり技術の承継が必要不可欠。船頭さん、鵜匠さん、息の合った船さばきがなければ満足度を越えた満足を顧客へは提供できません。鵜匠さんの後継者育成として若い方がメンバーへと加わったそうですが、やはり数もなかなかこなせずにデビューは来年といったところだそうです。船頭さんにいたっては昨年まで確か80代の方がやられていたことには驚きましたが、他の業界にしても高齢化になっているのでこれは全国的にも大きな問題なのではないでしょうか。またカヌーであれば修学旅行やホリデーインなどの需要にもこたえていける体制整備が不可欠ですよね。この鵜飼いにしても、カヌーやSUPにしても、体験型の観光事業であれば安全で健全な産業として成り立たせることができる人の役割が必要です。伝統技術の承継や、インストラクターなどの有資格者、そもそもプレイヤーとして現場に立つ人間。その方々が矜持を持って、さらには稼げて(ここが重要)、みんなが喜ぶ循環型の仕組みができると全国的にも先だった活動になるのかと聞きながら思いました。

何かつかめましたか

地理的要因や全国規模で戦えるコンテンツ。新田さんはとても楽しそうにお話をされていました。観光をキーワードに人の流れの起こし方をを考えるアイディアなどは浮かびましたか?僕が考えたポイントは、ツーリズムとしの感覚と、それでもやっぱりサイトシーイングとして自分が実際に楽しめるコンテンツを作っていくことがより伝わるのだろうなと思いました。小規模であれば個人でもグループでも企業でも関われる事が強い観光だと考えます。一緒に地域にインパクトを与えていける存在になりましょう!最後までお読みいただきありがとうございます。それぞれの記事もお読みいただけると理解も深まりますのでお願いします。この記事は全5回になる記事の2本目です。まだ1本目を読まれていない方はそちらからお読みください。

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なりたい自分は「かっこいいおじいちゃん」です。将来、自分の子どもや孫に憧れられたいです。そうなれるように日々を過ごしています。